佐伯沙弥香についてを読んで佐伯沙弥香という人間を好きになってしまった話

叶わぬ恋を夢抱く女の子の巨大感情を見せつけられてここまで好きになると思っていなかった。

 

 


そもそも僕はやがて君になるのアニメを2018年の放映当時から見ていた。


ニコニコ動画で見ており一応毎週かかさず見ていた。
多分その当時抱いてた感想としては『ほー百合アニメね。チューシーンもある。エロい。』という下賤で卑劣な感想だったと思う。


多分好きなキャラも槙君だった。多分アニメで初めて槙君を見た時のインパクトが凄かっただけだと思う。

そのシーズン中に最終話まで完走してた気がする。
とはいえその時期はゴブスレ、青ブタ、ゾンビランドサガと僕の中で黄金ラインナップが出来上がっていてやがて君になるはそこまで視聴自体はちゃんと見てなかった、と思う。


もしその頃にドハマリしていたら…と思うとである

 

 

やがて君になる

この作品の主人公は紛れもなく小糸侑。彼女が特別の存在に憧れ知りたいという所から物語が始まる。

では佐伯沙弥香はどうだったのか。彼女は特別な存在が身近に居た。

それでも他人より他人から自分、自分から他人に向けられる思慕に対してちゃんとした終着点で終わらせる事が出来なかった。

その小中の失敗を経て、それでも七海燈子に対して自らの胸中の高鳴りを感じながら。

彼女の傍に居続け支える事を一度は選んだ沙弥香にとって停滞の高1

侑が齎した影響によって変化を遂げ彼女が七海燈子に思いを告げる高2

 

停滞…とは言っても佐伯沙弥香は一度変化を遂げている。

中学生の時に他者の好きの感情をぶつけられて「他人を好きになる」感情を知っている。

その感情に委ねて「変化していく自分を経験している」こと。

紛れもない変化です。

その変化があったからこそ「だれも好きになることがない」、「姉の歩んだ道をなぞるように歩き続けていた」七海燈子の本質に触れられず沙弥香自身も燈子との関係性を平行線のままでいいと、望んでしまった。

 

 

『七海燈子の何時か訪れるかもしれない変化』を待った沙弥香は生徒会の中で堂島君と争うぐらいの人間臭い人物だったのだと思う。

 

 

変化。環境にせよ他者にせよ自分にせよ。

何かが変わってしまった時に元来た道を振り返った時、それまでの道は全て今に繋がっている。

歩いてきた道の長さの分だけ彼方は見えなくなっている。

沢山の選択肢、若しくは可能性のある道からただ1本の道を進み続けて。

途中分岐路に遭遇してもただひたすらに進み続けて。

ふと休憩のように振り返ってみると別の道が全くなくなっている事がある。

休憩が終わってよし行くかと気持ちは前向きなはずなのに。

また進み始めてそれでも頭によぎる事がある。

可能性が消えたその別の道は。もしあの時我慢せずに立ち止まっていれば進み続ける事が出来たのだろうかと。 

 

 

 

この作品で一番好きなワードがある。
『飲み込んだ言葉は育ちづづけていつか胸を破るかもしれない』

佐伯沙弥香の独白によるものだがそんな風に悩んでいた彼女に。

―それでも人を好きになるということを、もっと知ってみたい。

そんな思いを抱けるようになった彼女に、どうか幸福が訪れるようにと…。

今はそんな期待を次巻佐伯沙弥香について3への紐かけにして。

僕の一番好きな佐伯沙弥香で締めさせていただきます

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